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生活習慣病

しめじとえのき 糖尿病

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◯どんな病気ですか?

糖尿病は血糖値の高い状態が続く病気です。糖尿病は合併症を伴うことが問題で、高血糖によって細い血管が傷つくことによって発症する「し・め・じ」と、太い血管が傷つくことによって発症する『え・の・き』と覚えます。

し:神経障害

め:網膜症(眼)

じ:腎症

え:壊疽(えそ):足が壊死する

の:脳血管障害(脳梗塞など)

き:狭心症・心筋梗塞などの冠動脈疾患

糖尿病は合併症を起こすまではあまり症状が無く、悪化していくとのどが渇くようになったり、疲れやすくなったりします。そのまま慢性化していくと前述の合併症を引き起こすようになります。


◯何が原因になりますか?

糖尿病のうち大部分を占める2型糖尿病では、カロリー過多や運動不足が原因となることが多いですが、遺伝的要素も大きいと言われています。そのため血縁者に糖尿病の方がいる場合は十分注意が必要です。


◯どのように診断しますか?

糖尿病の診断ですが、血液検査で血糖値や HbA1cの値を調べて診断を行います。数値によっては検査をした日と別の日にもう1度検査が必要な場合があります。


◯どのように治療しますか?

  1. 食事療法:肥満がある場合は食べる量を減らして5%程度の体重減を目指します。魚中心の食生活にし塩分やアルコールを控えると良いでしょう。
  2. 運動療法:細かな運動量の基準もあるのですが、継続することが大事ですのでまずは自分が楽しめる運動から始めてみるのが良いでしょう。ただし網膜症を来している場合は激しい運動をしてはいけないことがありますので、必ず眼科での評価が必要です。
  3. 薬物治療:内服治療とインスリン注射による治療があります。以前はインスリン投与が必要になる患者さんも多かったですが、最近は DPP4阻害薬やSGLT2阻害薬、GLP1作動薬などの登場により、内服と食事・運動療法でコントロールできる患者さんも増えています。1型糖尿病ではインスリン治療が不可欠です。

◯合併症の管理はどのようにすればよいですか?

【しめじ】

  し:神経(糖尿病性神経障害):全身の様々な神経を障害し、各種の症状を来します。基本的には症状に対し対症療法を行います。特に大事なのは足のケアです。糖尿病になり神経障害や末梢動脈疾患を起こした場合、潰瘍形成を引き起こし最悪の場合足の切断に至るケースがあります。このようなことにならないように平素から傷を作らないようにしたり爪のケアをしたりすることが大事です。

  め:眼(糖尿病性網膜症):年に1回眼科を受診し評価する必要があります。

  じ:腎臓(糖尿病性腎症):尿中のアルブミン量を調べます。量が多い場合、腎症の進行を遅らせるお薬を開始します。

【えのき】

  え:壊疽(えそ):足の動脈が細くなり発症しますので足背動脈という足の甲の血管が触れるか確認したり、ABIという足の動脈が細くなっていないかを確認する血圧の検査をしたりすることがあります。

  の:脳血管障害(脳梗塞など):頸動脈エコーなどでプラークや狭窄の有無を確認したり、症状がある場合はMRI検査を行ったりします。

  き:狭心症・心筋梗塞などの冠動脈疾患:心電図検査やエコー検査、負荷検査などで異常がないか調べます。症状がある場合は冠動脈CTやカテーテル検査を行います。

日吉かもめ内科・整形外科クリニックでは、糖尿病患者さんの血糖管理や「しめじ」の管理はもちろん、特に致死的な結果につながる「えのき」の予防・早期発見を目標に診療を行っています。

日吉かもめ内科・整形外科クリニック 杉本 洋一郎

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